Mai 2012

28.Mai.2012

【Jリーグ第13節】ガンバ大阪 2-3 サガン鳥栖

 前半は今シーズン一番の出来、ではあったけれども、見返してみると結局のところもう一枚足りない場面が多かったように思う。作戦半分ながら、今季のガンバにあそこまで押し込まれるとは思っていなかったであろう鳥栖に対し、前半のうちにもっとマージンを稼いでおくべき、稼ぎにいくべきだった。

 なぜそう思うかというなら、そう意図した、体力勝負になったらきついとわかっていた、からこそフタをスタメンで使ったのでしょう、と。
 実際フタは右サイドバックで起用された内田と良い関係を築き、一方で左サイドにも顔を出して、攻撃陣を引っ張ってくれていた。(空振りはあったけど)自ら先制ゴールを挙げてくれたし、起用された意味をきちんと理解してピッチで答えを見せてくれたと思います。
 また、内田は右SB、とりわけ下平を彷彿とさせる「ガンバのSB」として目処が立ったかな、と。やたら長いボールを無闇に蹴ることをやめないと生かし切れないのですが、困ったときの預けどころとしても機能しうる存在だと思います。
 このふたりのプレーはこの試合の収穫。

 しかし、問題の後半。

 敗因は色々あるのですが、まず豊田のファーストシュート。あれでCB陣が「安全第一」に舵を切ったかな、と。
 ガンバの「安全第一」というのは本来はキープして、自分たちの運動量をセーブしつつ、相手を走らせるようなように仕向けること。上げさせて跳ね返すとか、そういうのは不得手。
 そして、今の体力じゃ受ける方がキツイでしょ、とも思います。
 しかし、今のCB陣は、マリノス戦なんか良い例だけれども、相手にボールを献上して敢えて受けに回ることを「安全第一」だと思ってるような気がします。ショートのつなぎとかだったら藤ヶ谷よりも出来そうなキムアツがGKなのに。特に…これ以上はこれまでの記事の繰り返しになるからやめとこう。
 とにかく、「安全第一」に舵を切っちゃった結果、鳥栖の圧力を完全に受けて疲弊する形になってしまった。

 そして第二に、つらい状況ながらももぎ取った2点目のすぐ後にとられた最初の失点。わかりきったロングスローで失点。これはいただけない。

 ただ、この時点でまだ勝っていたのだから、方針変更で上記のように相手の圧力を逸らせるような試合を試みてクロージングするべきだった。ベテランもいることだし。
 もしくは徹底的な守備からのクロージング。そういう手もあったと思います。
 倉田に代えて素直に寺田。あるいは劇薬だけれども、コンちゃんの能力を考えれば、倉田を丹羽にしてCBにまわし、コンちゃんアンカー(川崎戦の正也の役目)等、色々と。
 倉田に代えて武井、内田アンカーもあり得たかな、と。武井(最大の敗因)のこの試合、というか今年の出来を考えると不安だけれども、クロージングのサイドバック等、タスクを単純なものに絞って与えて走らせればなんとかなる…はず。
 とにもかくにも、クロージングに徹すれば良かった。

 ところが、倉田が負傷したとみるや武井をそのまま投入。これが最終的な敗着だった。
 どういう指示だったのか聞いてみたいけれども、武井は試合を見ていたかどうかすら疑わしい挙動で、どうしたらいいのかわからないといった風体で全く動けず「さまよえる流経大OB」と化し、ものの数分でチーム全体に暗雲が立ちこめ、瓦解…
 あとはもういいです。
 とにかく、武井投入以降の展開をみるに、ベンチがどうしたかったのか全く分からない感じに囚われてしまいます。三枚目のラフィーニャ投入も、そうじゃないでしょう、と。心を鬼にして武井を替えないと。鳥栖相手にピッチに10人しかいない状態を作り出していたのだから。
 もしくは、クロージングを念頭に置かずにフタを頭から使ったのかなあ…そうだとすると、ちょっとこれは色々としんどいかもしれない。

 12試合で勝ち点9。完全にボトム3を形成。これまでの道程とデータを考えると見通しはかなり厳しいけれども、いつかのジェフのように奇跡を。
 あわよくば早めに残留決めて賞金圏内を…

muimatoba at 21:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

23.Mai.2012

【お礼とメモ】「守備の整備」の方向性云々

 rai様、コメント有難うございました。

サイドへの追い込みかたは、別に守備的とかじゃくモダンなゾーンディフェンスでした
まず守備整備するのはいくらガンバといえど基本だと思うのですが…
面子も大違いだし、いきなり攻撃まで整備出来たら魔法使いです

 そうですね。ご指摘の通り守備の整備は基本です。そして実際、(ラインが低すぎますが)ゾーンのブロッキングの堅牢さのみでいえば、今のガンバのそれはJ1でも上位でしょう。
 しかし、今のガンバがそうであるように、攻めとリンクしない、攻撃面での思想が見えてこない守備の整備というのは、真の意味での守備の整備とは言えないのではないでしょうか。ちなみに逆もまた然り。

 もちろん松波はトップの監督初年度ですから、最初からリンクはできなくてもいいんです。ただし、そういう意図があるというところ、種を蒔いている証、設計図がある予感は、見たい、感じたい。とりわけ血とゴールに餓えたガンバサポとしては余計に見せておいて欲しいもの。
 また、そういうものを見せておかないと、去年までのガンバの「残像」が残っている今のうちはともかくとして、今後はもっと押し込まれるでしょう。そうなると相手のプレス開始位置がさらに自陣側に侵入してきていよいよ手詰まりとなり、前線の選手のメンタル面への悪影響が心配になってきます。

 しかし残念ながら、低いラインから無闇で意味を感じづらいロングボールを蹴り出すだけの、今のガンバのアプローチではそういう「意図」を感じることが出来ません。FWの動きなどを考えると、おそらくはコンちゃん主導による「隙のない守備の構築」のみに気を取られて、ロングであろうがカウンターの形を作ろうという、最低限(しかし実は大事な、大事な基本)の切り替え、リンク作業にすら手を着けられていない状態です。
 だから否定的に「かなりの袋小路」と書きました。

 そして、現在の方向性の持続は、この10年間紆余曲折を経ながらも培ってきた財産であるはずの、コンパクトネスの維持と切り替えのスピード、実は最大の武器であったショートカウンター(これの礎としてハイラインは絶対に必要)をベースから完全に消し去ってしまい、畢竟、チームをモダンなサッカーとは対極の方向へと導く危険性が高いと愚考します。「対極の方向にあるサッカー」を成立させて上位を窺う上で絶対条件である、屈強な2CBと凶悪なCFの目処が人的にも資金的にも立っていないのにもかかわらず。
 財産が消え去った時、さて、ガンバは(色々な意味で)耐えられるでしょうか?
 だからこそ、今の方向性が気になるのです。


 相変わらずの駄文でいただいたコメントへの答えになっているか不安ですが、いかがでしょうか。
 ともあれ小生はリッピのサッカーに強烈な印象を受けた人間のため偏屈ではありますが、ガンバサポであることは絶対不変ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

muimatoba at 22:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

22.Mai.2012

【Jリーグ第12節】横浜・F・マリノス 0-0 ガンバ大阪

おもしろきこともなき世におもしろく」(高杉晋作)

 コンちゃんを核に据えることで確実に守備の組織は整備されていることは確かだなあ、と。
 なのだけれども、現状はそれだけ。松波監督のチーム作りは、得点よりもまず無失点を至上命題に据えた、攻守のリンクしないサッカーへと向かっているような気がします。
 守備的というか、ポゼッション時も次のディフェンスへの準備を優先させたサッカー。
 毎試合、功山寺の挙兵のような博奕っぷりで全国のサポを行き先のわからないジェットコースターに押し込めたあのガンバはどこへ行った?

 この日の試合ではついに真ん中でボールを奪おうとする守り方(=奪ってすぐの展開を意図してはいる)から、4-4ブロックでサイドに追い込んで真ん中で跳ね返すサッカーに。
 FWも常に低いDFラインを意識してコースを切ってるから、そうそうブロッキングは崩れない。跳ね返したあとは、拾ってとりあえずロングボール。ポゼッションなんて二の次で、ボールが滞空している間にブロックの整備。振り出しに戻る。
 それはたとえるなら、守備を整理して攻撃をダメにしたセホロペッカーのような、失点リスクを削ることと引き替えに得点の可能性を大幅に減少させたサッカー。
 ゴールから逆算したようなチームメイキングに親しんだガンバサポもそうだろうが、ひょっとするとマリノスの選手が一番困惑したかもしれない…

 従って、実に単調ながらも失点リスクは減る。結果として0-0で勝ち点1を得た(PK失敗とキムアツの働きに助けられたけど)。
 とりわけ左CB的に体を張りつつ、蜘蛛の糸のごときカウンターチャンスでやおら駆け上がりチーム最多のシュートを放った藤春の働きは最敬礼ものだった。


 ただ今のメンバーでこんなサッカーをやってしまうと、運が良ければ勝ち点が転がり込むけれども、先制された場合かなりの確率で詰む。その後は最悪鹿島戦コース。
 そして何より「視ていて面白くない」。
「面白くない」というのは主観の問題という側面もあるから措いても、そもそもチーム構成としてワシントンやバレーのように一発でなんとかしちゃえるFWがいるわけではないから、こういうゲームメイキングを意図した場合、鋭い攻撃は相手の凡ミスから珍しく前目で奪えたときか、ほぼクリアに等しい「HAIL MARY」的なロングボールが偶然FWに収まった場合にしか行えない。偶然に頼ってどうする、と思います。

 メンバー構成を考えると、本来であればコンパクトネスを追求して、たとえラインは低くとも攻守を切り替えて、細かいビルドアップをしながら攻めきる方が適当と思えるのだけれど、ガンバは平然と佐藤に無茶なタスクを課しつつ、偶然に頼ることを選択していた。
 せめてボール奪取後サイドに基点をつくるように仕向けることができればまだ時間は稼げるし、攻撃面での展望も今よりは開けるけれど、右サイドは守備のために寺田か武井が起用されて攻撃面が死に体なので、これも難しい。
 確かに負けてはいないけれど、この現状のサッカーでは…


 うーん、ガンバはかなりの袋小路に迷い込んだかな、と。かなり厳しい状況。
 そして今のガンバのサッカーはサポーターにも厳しい。毎試合、前座オンリーの落語を聞かされるような、精神衛生上よろしくない状況を強いられている気がします。

 実は現状のサッカーがベースでもちょっと選手の配置を弄ることでだいぶ改善するとは思います。
 コンちゃんと丹羽のポジションを交換。愚生でも思いつくのだから、松波監督もそれはわかっているはず。
 けれども、それがプロの監督にできないということは、何らかの理由があるのだろう…

 これ以上は今まで書いてきたことの繰り返しで堂々巡りになりそうなので、このへんでお開きとさせていただきます。



muimatoba at 00:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

14.Mai.2012

【Jリーグ第11節】ガンバ大阪 1-1 ベガルタ仙台

 ラインを下げたスタイルも徐々に整理されてきて、内容もそれ相応に良くなってきている。
 ポカからのアタックチャンスはさておき、試合展開は基本的には、コンパクトネスを保つ仙台に対して長いボールを蹴らせて、拾って、長いボールを蹴り返す。佐藤やパウリーニョが頑張って攻撃スタート。ボールを奪われたら最初に戻る、の繰り返し。選手達の運動量たるやいかばかりか、本当に頑張ってくれたと思います。
 だからこそ泥臭くても勝ちたかったのだけれども、最終的には首位のクラブに押し切られ失点し、勝ち点3には一歩届かず。あの失点シーンは、一昨年タマシコでテセや矢島にやられるコンちゃんを生で観たので、まさに危惧していた形だったのだけれど、…無念。

 今の戦い方においては、ラインはコントロールするものというよりは、CBの好みから逆算して設置するものだから、距離感とか、ラインの位置取りについては、そりゃまあ確かに色々と言いたいことが積もっているけれど、詮無きこと。
 むしろこの試合をもとに言挙げするなら。
 現行のスタイルで勝ち点3を稼いでいくと決めたなら、後半に1-0とした段階でクロージングに入る選択肢を明確に構築する、その嚆矢となる試みをなすべきだったかな、と思う。
 たとえば仙台戦なら、決してがっつりと相手の攻撃を押さえ込んでいたわけではなく、急造SB丹羽が守る右サイドに綻びが見え始めていた。
 であれば、現状維持で色気を出さずに、1-0の段階で相手が手を打つ前に寺田を武井に。丹羽のケアをしつつ、前への圧力も確保する意味で。そうすれば松下・リャン同時投入で形勢をひっくり返されることもなかった、むしろ2の手、3の手の幅が拡がったと思う(ジョンヤがいないのが痛いところではあったけれども)。
 セーフティ・ファースト。1-0上等。
 当分は今のやり方が続くだろうから、まずはこのやり方で何とか勝ち点3を稼ぎ、降格圏から早めに脱出したい。そのためにも、そういう戦い方を、ガンバの魅力であったはずの(集客にも買っていた)組織的な面白いサッカーとは対極だけれども、追求するべきかなと思った(あ、結局言ってしまった…いや実は、客が減るのをちょっと心配しておりまして…)。

  実は松波監督がリズムを変えようとやりたがるヤットさん上げ上げ采配についてちょっと気になったので書いてみたいけれども、それはまた後日…

muimatoba at 21:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

7.Mai.2012

【Jリーグ第10節】大宮アルディージャ 1-0 ガンバ大阪

 うーん、やりたいことはわかるのだけれど、うーん。

 孤立した前線で、佐藤と阿部が必要以上に動き回る(プレスバックなんかはもはや「やり過ぎ」レベルでした)ことでどうにか見栄えを良くはしていたけれど、2人が頑張っていただけで、コンパクトネスの欠如、とりわけ攻撃時におけるそれという根本的な問題は何も解決されていなかったように思えます。
 バックラインとセンターハーフが待ってしまっているんですよね、ポゼッション時に。意識を守備に切り替えてからよっこらしょと攻撃に出ようかな、そういう感じです。だから攻撃に厚みが出ない、シュートまで持って行けない。

 事実、何を思ったのかコンちゃんを下げさせてバイタルスペースを作ろうともせずに淡々と時計を進めていた前半の大宮に対し、決定機は倉田のシュートだけ。30分を過ぎると力任せの遮二無二プレスが徐々に影を潜め、流れは大宮に傾いていった。
 そして後半開始の長谷川投入。斜めのボールをターゲットマンに入れることでガンバのラインはずるずると下がって全体が散り散りとなり、試合は自然と見慣れた感じの展開に。これで勝負あり、だったような…
 それでも個人個人は感謝しきれないくらいにがんばり通していてくれてはいたけれども、結局は間延びしたラインで攻撃する術を前半以上に失い、耐えきれずにスコアされ、そのまま特に反発もなく試合終了となった。無念。


 たとえばこの試合なら前半、そういう攻められる状況下で決めきりにいくなら、やはりコンパクトネスを維持したまま呵成に押し上げて前線をサポートしてあげないと、シュートチャンスはつくれない。待っていてはダメ。数打ちゃ当たる、というのはある意味真理で、傑出したFWがいるわけでもない状況で数が少ないのは余計によろしくない。
 また、守備の体裁を維持するために体力を浪費したところで、今のメンバー構成では正直なところ見返りを期待しづらいわけです。試合中に「インクルソーレ急募」と呟いたのはその文脈で、勝ちたいなら味方FWと相手MF青木を追い越してバイタルを引っぺがせ、と思って視てました。
 そんなこんなで、強力なFWがいないからこそ、「遺産」を応用して逆に全体で押し切るように仕向けていくべきなのではないか、遠藤という稀代のオーガナイザーがいるわけだし、とコンテの率いたユヴェントスの優勝を見ながら思う次第。
 (あ、コンテさんがキャンプで超絶ハードなトレーニングを課してシーズンに臨んだ点はもちろん存じております。だから、点取ったらそのまま殴り倒すのではなく、ベテランが手綱を取って適宜コントロールにかかって、試合の少しテンションを落としてしまえばいいんです…)


 また一方で、松波監督が選択していると思われるコンちゃんに合わせた現実策でいくなら、もっと下げて、かつ(意地でも)コンパクトにしないといけない。そうやってボールを拾い、0-0上等で試合を殺し、チャンスとみるやカウンターを仕掛けてそれとセットプレーに望みを託す。しかしながらこの方策も、やはりFWがネックとなってしまう。
 おいらがコンちゃん中心のやり方に疑義を抱くのは、そこが一番の原因です。守備が良くなっている、失点が減っているのは認めます。けれども、結局のところ労多くして功少なし、になってしまいそうで、現にそうなりつつある気がします。
 監督は中断でフィジカルを立て直し、夏の補強でチームのブラッシュアップを目論んでいるのだと思うけれども、それまでに「致命傷」を負ってしまうのが心配。
 星原、うーん、星原も動き出しがなあ…阿部吉朗とれなかったかな、昨オフ…

 これで9試合2勝1分け6敗の勝ち点7。17位。現実味を帯びてきた最悪の事態を回避するためにも、ひっそりとサポしつつ、松波監督には今のやり方のさらなる「調整」を期待したいと思います。

 インクルソーレか、そうだ、15番さんのセンスは実は最適…(以下略)



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