April 2013

23.April.2013

2013 J2第10節 カターレ富山 0-4 ガンバ大阪

 スタイルを崩すことなく前に人数を割いたハイラインサッカーで真っ向勝負を挑んできた富山に対し、「逐次構築中」のスタイルから効果的な攻めを繰り出して完勝。
 立ち上がりに得点できたことも大きかったのですが、前半のうちに追加点を取れたこともあり、かつガンバの攻守の切り替わりが全体として上手い具合にいっていたので、前だけ追っかけすぎてカバーが適当なのであらぬ場所にスペースが、という昨年よく見受けられた光景もほとんどなし。
 被シュートこそまあまあ多かったのですが、危険な状態から枠内に飛ばされて藤ヶ谷にごめんなさいするようなシュートはありませんでした。ボールを失った瞬間から始まる素早い前線からの1次守備と、その1次守備のうちにカバーとブロックを整理しての迎撃と回収、がきちんと機能していたと思います。
 また、ゴールにこそならなかったものの、ラインを上げたがるセットプレーの守備をしっかり分析して岩下ともう1人(何故かビデオが切れてて確認できず)をどフリーにしてみせたシーンから察するに、対戦相手をきっちり分析して、その成果を試合で反映させていることは明白。
 いやあ、監督ってやっぱり大切ですね。とても安心してみていられる試合でしたし、現地はさぞかし楽しかったでしょうなあ…
 今年のガンバ、少なくとも大崩れはしなさそうです。スタイル的に引き分け地獄だけが怖いですね。


 一方、富山は、安間監督のインタビューからもうかがえるように、京都戦や神戸戦と変わらない普段通りのサッカーを敢えてしてきました。それについては「プロなら結果を追求しろ」という批判も成立し得るでしょう。
 しかし。
 昔、チャンピオンの周囲を12ラウンドぐるぐる回るだけの挑戦者、ってボクシングの試合を視たことがあります。ボクシングなら大ブーイングを背に判定負けですが、サッカーでそれをやれば引き分けで1ポイントゲットです。ただ、1ポイント以外に何か財産が残るでしょうか?
 そのように考えたからこそ、普段着の富山のサッカーで仕掛けてきたのだと思います。実際、最初のコースの消し方はこれまでの対戦相手とはひと味もふた味も違っていましたし。
 ただそうしてみたら、J2の普通のチーム相手なら前を向かせずに網に引っかけられるところを、受け止められ躱されて前に運ばれスペースを使われ、気がついたらスペースを野人が爆走し、クラシューがえげつないポジションに入り込み、ゴール前でブラジル人がオイシイ果実をあっさりいただいてる。
 一方でJ2の普通のチーム相手ならどんどん前を向いている選手を使って走り込めるところを、遅らされて外に追い出されて待ち構えられる。
 そういった経験したことのない「差」が積み重なった結果としての、ガンバの4-0圧勝劇。結果のみを以て監督を非難するのは簡単ですが、これからのチームの成長を考えて安間監督がそう決断したのですから、ガンバ戦で得た経験・教訓を是非これからのチーム作りに活かしていってほしいと思います。


 MVPは…難しいけれど倉田ですかね。
 攻守の素早い切り替えを継続し、的確かつ積極的なプレーを選択することでチームを上手く廻してくれていました。
 藤春も良かったですよ。簡単に預けて動いたりすることでノッキングを起こさず、一度道が空いたら疾走。ここ数試合の成長がもの凄いです。このまま、このまま。

 あと西野。守備は1回ハイボールを思いっきり競り負けた以外は無難に跳ね返し、攻撃面でもだんだんパスが鋭く、効果的になってきた感じです。良かったと思いました。



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18.April.2013

2013 J2第9節 ガンバ大阪 1-0 松本山雅

 試合自体はその「Veni, vidi, vici」と言いますか、「勝ち点3取った、だけ」という試合。本来であれば良い内容で3得点くらい取って攻撃陣の自信回復といきたかったところですが、長いシーズン、こんな試合も大切。

 ざっくり振り返ると、この日の松本戦の前半は文字通りのハーフコートゲームを展開。リーグ戦の試合というよりは、ガンバの攻撃練習と松本の守備練習を見せる公開スパーリングのような状態。
 そうなってしまった原因は、「ガツンと行こうと思ったらあっさり躱され、ものの数分でサイドを走り屋に破られてオウンゴールに追い込まれた」(書きやすかったので松本山雅視点)という試合展開。
 反町監督のことだから「ガンバはザル」ではなく「健太のガンバは堅い」と念頭に置いていたはずなので、0-0が4分しか保たなかったのは痛かったはず。これで一転してワンパンチでドロー狙いのドン引きを選択した松本山雅が、持ち前の頑張りで最後の最後でブロックに入る守備を見せ、試合はガンバペースのまま膠着。
 ハーフタイムで身長は飾りの長沢を下げて塩沢を入れて空中戦でファイトできるような陣容を整え、4バック気味の布陣からロングボールを蹴り込むことでどうにか紛れを狙った松本でしたが、岩下兄貴と舎弟西野を中心としたブロッキングからの回収機構は崩れることなく、スタメンで遠藤とコンビを組んだ内田の大チョンボ以外はほぼ安心できる内容の守備で90分経過。
 監督も「ガンバらしくない」と言う通り、1-0ではありますが完封で今季ホーム初勝利・初連勝を達成できました。

 何と言っても良いところは、昨年までは「夢のスコア」であった1-0が、J2とはいえ普通に、中盤の選手を入れ替えても達成できる守備になってきたこと。
 一時期ちょっと心配になった切り替えもまたスムーズに行えるようになり、相手の攻撃力はさておき、セットプレーと凡ミス時以外は相手にチャンスを与えないブロックが出来上がっていました。守備組織の土台作りに関しては終了とみて良いのではないでしょうか。内田も試運転できましたし、明神がコンディションを上げて戻ってきてくれれば、守備はこの先もそうそう破綻することはなさそうな感じです。
 これからの課題としては、まだまだ後半に落ちがち(左サイドに約1名運動量の落ちない走り屋っぽい若者がいるけど、それはいいことなので気にしないw)な全体のフィジカルコンディションを上げていくこと、そしてラインの上下動などを微調整し、より強固で攻撃に直結した守備組織を作っていくこと、になると思います。
 ただ、この辺はこれまでの過程を顧みると、健太も重々考えている気がするので、そこまで心配はしていません。徐々に、しかし確かに解決されていくと思います。

 課題が多く、どうにかしたいのはやはり攻撃。最後のところの連動性と「余裕」でしょうか。
 1-0というのは、どんなに卓越した守備組織を構築しても、ミスジャッジやアンラッキーな跳ね返り、自陣での凡ミスといった「事故」で1-1になるということ。それを防ぐには、やはり取れるタイミングで2点目を取ることが大切。 
 偽9番は家長にちょっと出張ってもらう形としたことで、ヴェルディ戦からある程度形が出来るようになりました。「余裕」については、取り出せればそのうち何とかなりそうな気もします。が、さし当たっては以下の点を意識してみると良いかもしれません。
 ・レアンドロが開いて受けた時、飛び出し等を睨みながらもっと真ん中に人数を
 ・難しいことが出来ちゃう分、押し込みきってからバイタルに戻して打たせる、ラグビーのフィールドゴール的な、シンプルな形が少ないので、狙ってみる
 ・藤春にカットインや真ん中への飛び出しをさせてみる
 ・CKやFK、折角ゾーンディフェンスしてるんだからカウンターをもっとスムーズに
 4番目はその、健太もそれを意図してゾーンディフェンスをしている気がするんですが、もうちょっといい形を増やしたい。
 
 日曜は富山戦。神戸以上に難敵かもしれないけれど、しっかり勝って地場を固めたいところです。 



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9.April.2013

2013 J2第7節 ガンバ大阪 0-0 東京ヴェルディ1969

 チーム作り全体としてはまあまあ順調に来ているところ、どうにも勝ちきれないので勝ち点がついてこない。2勝5分けというのは、去年でいうと7位相当の成績。7位ですからw、ちょっとまずいペースですね。
 ただ、どこかで3連勝4連勝をつくれれば抜け出せますから、その辺はもう少し様子をみたいと思います。
 

 さて、もともとチーム全体が連動した守備組織(プレスandブロック)の構築と、サイドからを主体にした崩しの筋道立てに関しては日本人監督の中でも秀でた人なので、現在出来つつある健太監督のガンバは、ことJ2においてはそうそう負けることはないでしょう。
 藤春も守備面はだいぶこなれてきました(攻撃面ではまだもうちょっと何とかしたい、してあげたいところですが)し、西野という視野と高さを備えた待望の若手CBに本格的な目処が立ちつつあります。
 西野は手癖を直すように気をつけ、フィードを思い切って蹴るようにしていけば、今季終了後にはなかなかのレベルに育ってくれると期待しています。身体は試合に出ていれば出来てくると思いますので。
 そして、西野が一本立ちしつつあることで安心して継続できるコンちゃんのボランチ起用というのは、ボール奪取能力といい、そこからの機械的な展開力といい、そしてミドルシュートといい、まさに監督が求めるボランチでしょう。
 これですっかり謎の人になりつつあるオ・ジェソクが本格的に戦線に復帰してくれば、交代要員も含め守備は問題なく整備・強化されていくと思います。

 攻撃についても、この日のヴェルディ戦ではボール奪取からの連動した仕掛けを見せ始めたので、この方向性を煮詰めつつ、最後の場面でシンプルな選択を増やしたりして相手にさらなる圧力を加えていけば、今季、そして首尾良く昇格できた場合の来季もある程度試合をコントロールできると思います。
 また、かねてから挙げていた「偽9番」については、家長に類似の役をやらせることで解決を求めにいった感じです。それが当座は上手くいきそうなので、経過を見守りたいと思います。
 この日無得点に終わったのは、精度の問題もありますが、崩しが出来はじめたもんだからちょっと難しいことし過ぎたかなと。びっくりするようなパンチばかり打ちすぎた感じです。今後は難しい崩しを効果的にするためにも、シンプルなジャブとワンツーも織り交ぜたいところ。


 ただ一方で、現在のやり方は前線の選手に試合開始からかなりの負荷をかけるため、結果として「ここで決めなきゃ」という場面でも余力がないために決めきれない、特に後半は崩しても仕上げ人が居て欲しい場所に入り込めない、そんな場面が増え、勝つべき内容でも勝ち点3を取り逃がすことが多くなる危険性がある―そして実際にそうなりかかっているとも受け取れる、という問題が。
 これからコンディションは上がっていくということですが、後半相手にディフェンスの開始エリアをいじられると被カウンタによる負荷増大からか相手ペースになってしまうのも、その辺(健太監督のチーム作りの負の部分)がひとつの遠因かと。
 コンディションがフルの状態になったとしても、その先を見据えると前線のプレスと余力残しの配分(個人的には、ネルシーニョ監督はこれが絶妙と思います)については、健太監督も一皮剥けて成長していかなければならないと感じます。
 そして付け加えるなら交代による試合の動かし方でしょうか。得点が欲しい場面で二川に替えてパウリーニョを入れるくらいなら、レアンをサイドに逃がしておいて平井をトップに入れる等の選択肢があっても良いと思います。あるいは、この試合ではベンチ外でしたが武井でパルプンテ狙い、もとい底からの一押し狙いとか。
 パウは…「連動性」を考えると健太のチームでは使いにくい気がしてきましたね、正直なところ。あのがむしゃらさ、ミドルは使い方さえ気を遣えば武器になりうるのですが。うーん。

 次は山形戦ですか。さすがに雪は降らないと思うので、アウェイで勝って次のホームゲームで連勝を。



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1.April.2013

2013 J2第6節 コンサドーレ札幌 1-3 ガンバ大阪

 6試合でやっと2勝目。負けてないんですけど、やはり勝たないと上には行けませんから、今後の戦いを見据えると大きい1勝だと思います。

 札幌:杉山;上原、櫛引、パウロン、松本(28min.堀米);河合、深井、内村、宮澤、上里(57min.古田)(77min.砂川);前俊を諦めない
 ガンバ:藤ヶ谷;加地、西野、岩下、藤春;遠藤、今野、家長、二川(73min.阿部);倉田(87min.岡崎);レアンドロ


 録画が後半15分くらいで途絶えてたので詳細は後日確認したいのですが、ポイントは札幌のスタメンならびに守り方、それに対する家長の効き方だったかなあ。スコアこそ3-1とありがちなところに収まってはおりますが、倉田が「not his day」状態でなければ、大量得点もあり得た試合。

 札幌は前から来ると考えていたところ、パウロン起用でリトリート志向気味な守備を選択。河合が前に行ってもトップ下が戻ってカバーしてるくらいブロッキング重視。おや、と思ったのですが、パウロンを見て納得。
 ・高さと身体能力は変態レベルになる素質充分
 ・第1次接点で勝てないと粘れない
 ・ボールに釣られやすいのか、マーキングやカバリング疎かにしがち
 ・足は速いが、足もとはあやしい
 ・連携はまだまだ、判断が遅め、スタミナは並
 こんなんなので、現状、彼を最終ラインに置いて前からいくのは怖い。プレスで引っかけられればいいでしょうが、外されてヤットやコンちゃん、岩下やフタさんにフリーでボールが渡ったら、間違いなくフィニッシュまで一直線。そういう形でガンバに早々に叩き込まれたら、レアンドロや倉田にハットトリックを食らっていても不思議ではなかったでしょう。

 札幌は上述の如く、ガンバ対策というよりは、手駒の状況から導き出された守備と感じましたが、そのおかげでガンバはお疲れ気味の代表コンビによるゲームメイクが安定。倉田が獅子奮迅のランニングで裏抜けやプレスを行い、レアンドロが狙い、そしてスタメン起用の家長が高い位置でキープすることで、倉田とレアンドロの仕事やフタさんのバイタル侵入、SBの上がりをサポート。
 厚みという点では往年の西野ガンバとは比べるべくもないですが、今までに比べるとかなり効果的な攻撃が出来ていました。家長の起用は前プレ対策の基点役として起用したのかもしれませんが、結果として当たりになったと思います。
 そして本日のハイライトは59分。フタさんがパウロンを釣り出して背後に浮き球パス~裏に走り込んだ家長がダイレクトでズドン。ゴラッソで御座いました。

 これで「まあ大丈夫だろう」と思ってあとはじっくり試合を観戦。副審のボーンヘッドで岩下のゴールが認められなかったときはどうなるかと思いましたが、木村主審がちゃんと見てくれていたので助かりました。ただ、倉田は本当に素晴らしい働きだったので、1点欲しかったですね。


 なお、守備面も(阿部が家長に替わり、またボランチがお疲れだったこともあり)少しゆるんだ感じのブロックでしたが、充分に対応できました。
 家長はボールオンの守備は強いんです。ただ、オフの時にはもうちょっと下がってブロックを形成し、そこから切り替えに関与して欲しいんですけど、どうしても「俺がなんとかするからおまいらボール取ってここにくれ」というポジション取りをしが。そこが彼の難儀な特徴であり、また、監督からみれば阿部が明確に上回っているところ。ただ、健太はその辺しつこく言うと思うので、諦めないで待ちたいなと思います。
 そんなこんなで緩めでも、ブロックはある程度きっちりしてましたし、後半のカウンターを防いだシーンはなかなか良かったと思います。CBで外に追い出して時間を稼いで、逆サイドに出させてコンちゃん(でしたっけ)のブロックで難を逃れる。健太のチームらしいなあ、やればできるじゃないかと感心しました。

 これが見られたので、ロスタイムのお土産ゴールはまあ良しとしたいと思います。3-0の方が良いのはそうですが、代表コンビの疲弊を考えるとまあOKですし、ダイレクトであそこに打った宮澤を褒めるべきかと。
 ダイレクトのゴラッソかびっくりミドル、あるいは熊本戦の2点目のような事故。攻撃面ではまだまだ上げていかなければならないですが、そういう形でしか失点しないチームになりつつあると感じました。
 今季中にミドルのコースをもっと閉めて、「打たせる」ような守り方にまで持って行ければ上出来でしょう。そのうえで攻撃面を整理できれば、うん、きっと大丈夫…なハズ。



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