September 2013

19.September.2013

2013 J2第33節 ガンバ大阪 5-0 水戸ホーリーホック

 天皇杯は後半途中、3-0となった後に雷雨で中継も録画も死亡したので書けませんでした。すんません。

 さて、長崎戦の反省点を踏まえ、天皇杯を経て本来の方向性と考えられるハイラインへとしっかりチューニングを施してきたガンバに対し、真っ正面から殴り合いを挑んできた水戸、という構図。
 試合中は勇気ある挑戦だと思いながら見ておりましたが、試合後の柱谷哲二監督のコメントから察するに「練習で対策を付与することができなかった」ためにベースのみで戦わざるを得なかったということなのかもしれません。

 5-0というスコアになったポイントは2つでしょうか。まずは何と言っても後半開始直後の2点目。水戸のDF陣2枚が阿部っちの切り返しにつられて「ポスト巻くシュート打ってください」と言わんばかりの並びになったところに、すかさず絶妙なミドルを放ってみせた彼の技巧がお見事でした。
 これで大勢は決して、あとは「ボール廻しで相手を走らせ隙を作り出し、チャンスを仕留める」という久々のガンバらしい試合。それもこれも阿部の生んだ2点目が大きかったと思います。
 阿部は天皇杯の出来がそりゃあ酷いもんだったので捲土重来を期して臨んだ試合でしょうが、得点以外でも各所に顔を出し絡むことが出来た攻、運動量を生かした守、ともにほぼ満点に近い回答でした。
 特に持ちすぎないボール捌きとボラ横のスペースの使い方が白眉。持ちすぎずに捌いていると、いざ仕掛けたときに相手が遅れたりするもの。才能の割に個人の出来でも、組織との絡みという点でもいまいちなプレーの多かった今季の阿部ですが、これがきっかけになってくれればフタさんや大森、そして秋とのスタメン争いも活性化され、チーム力もより底上げされると思います。
 あ、そりゃ良いときはがっつり褒めますよ、ええ。今までも書いてきましたが、両足ともコンパクトな振りでシュートが打てるのに、カウンター行ってらっしゃい要員で終わってほしくないですから。
 

 2つめのポイントは、前からの守備と後ろのライン設定がほぼがっちりかみ合ってコンパクトネスが維持できていたこと。藤ヶ谷に助けられたシーンが前半に2回ありましたが、この日の出来なら前半に1失点していても3-1くらいで勝てたかと思います。
 宇佐美とロチャ、それに草臥れたロチャと交代で出てきた川西もしっかりと前からコースを切ってボランチをケアし、後ろで網張る場所を作っていましたし、中盤もそれに対応してしっかりと構えていました。
 最終ラインでコンちゃんが残ろうとしてか上げ切れていなかったり、コンちゃんのカヴァを意識しすぎたせいか藤春の位置が低かったりと、まだまだ調整の余地は残されていると感じましたが、本来は春から仕込んでいって、こういうサッカーがやりたかったのではないでしょうか。
 2トップ交代に夏の異常な暑さ―試合のみならず練習時も暑いので、ぶっちゃけこの日のようなサッカーを仕込んで本番で90分続けるのは無理―も加わったことから、夏の「ローライン+半端ない個のひらめきサッカー」は、怪我人等も勘案した上で舵を切った、健太としては「割り切った」ものだったのかもしれないなと感じました次第。
 
 そしてもう1点、触れておくべきは怪我の加地さんに替わって急遽右SBに入った星原のプレー。

 というわけで、充分にこなしてくれていました。
 むしろ交代までの加地さんがあまり良くなかったので、シーズンも残り10試合を切って、星原には千載一遇のチャンスが巡ってきた形です。サイドMFとの連携や絞りを切ってボールホルダーに寄せるタイミングの判断などがもっと改善されれば、SBの世代交代が完了してしまうかもしれませんね。



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4.September.2013

2013 J2第32節 ガンバ大阪 1-2 V・ファーレン長崎

 負けは負けでも、大反省会が必要でどん引きするレベルの内容。スコアこそ1-2でしたけれど、内容は今期一番の大惨敗と言って差し支えないと思います。ハイライン・ハイプレスでコンパクトネスを維持し続けた長崎に、組織でズタボロにされてしまいました。
 とりわけ守備がまずかった。夏の疲労もあったのでしょうが、距離感が滅茶苦茶でしたね。あれでは攻撃につなげられないと思いました次第。

 それでもこの試合をものにする、勝ち点をとるということに執心するならば采配は他にも色々と考えられたと思います。そういった観点で考えると、二川投入は理にかなっていますが、あとの二つの使い方は疑問。守備をやめちゃったロチャを後半頭からさっさと平井か阿部に替えたうえで「行ってらっしゃい」に変更し、次にフタさん、最後はけが持ちのパウではなく丹羽を入れてコンちゃんを上げる、もしくはちょっと奇をてらうなら、3バックでひたすらミラーゲームに持ち込む、等々。
 しかしながら一方で、負けてもまだ3位と11ポイント差あり、しかも残りは10試合。3月からの道のりを考えると、FWのプレスが緩いのを承知でコンちゃんを西野と組ませて低いラインを布く今の戦い方は、今使えるメンバーで可能な限り勝ち点を稼ぐ「贅沢な弥縫策」的な色彩が濃いとも個人的には感じています。横浜FC戦まで勝ち点出来るだけ稼いでしまえば長崎に負けてもまあOKでしょう、という。
 そのうえ、「原因」をあえてほぼ放置していたような采配をしたということは、監督にしてみれば変えやすくなるということでもあります。大森は明らかに前から行こうとしていたことを踏まえると、最終的には岩下と倉田を復帰させ、コンちゃんをボラに上げ、あわよくばヤットさんも上げて、来年を見据えてラインを上げていく方向に進めると思われるので、その辺りも考えての采配だったのかもしれません。

 これまで敗戦のあとはきちんとそれを踏まえ、(清水時代のように)引きずらずにさくっとチューンして結果を出してきている健太。この日の崩れ方がひどかったので「ついに清水時代の悪癖が出て連敗するのでは」とちょっとばかり心配ではありますが、監督を信頼し、怪我人の復帰具合も含め、天皇杯を経て水戸戦でどうなるかちょっと注目していきたいと思います。

 以下、気になった人を数名。

・ロチャ
 得点嗅覚は間違いなく、ここまでの動きからすると徐々に前から終えるようになるかなと期待していたものの、この日はさっぱり。エジノ、違った蓋になってました。
 twitterでともやん様からリプをいただいた通り、今後どれだけ戦術理解とコンディションが上がってくるかに、彼のガンバでの将来はかかっていると思います。本当に勿体ないんですけどね、得点嗅覚は本物だけに。


・コンちゃん
 ガンバの抱える問題、とりわけ守備面のそれを考えると、結局鍵を握るのはコンちゃんなんですよね。
 既に方々で触れられているとおりですが、たとえ前から追えていたとしても、結局のところ彼の入った最終ラインは下がります。隣にコンちゃんのケツを引っぱたいて引きずってでもラインを上げるようなCB(=岩下)がいない限り、徹底してローライン定住志向。
 そのうえで彼個人は折を見てアタック(成功すればいいのですが、失敗した場合は相方もサポも涙目)、そして今季は以前にも増して跳ね返しがとっても不得手、というのがコンちゃんの基本的傾向。
 となると、この日のようなFWの守備だと中盤のカヴァエリアが広すぎてMFが死にます。かといってヘタに前から追えると距離感だけがバラバラになりもっと大惨事。
 ところがコンパクトネスを保ってから追うように組織すると、今度はFWの「お釣り」がなくなるので、どんな相手でも1-0狙いのサッカーになりがち。それでも得点を多くしたいなら、裏抜けのうまい守備免除気味のアタッカー置いて「行ってらっしゃい」するしかない。
 一方で守備面では、引いてるのにクロスに弱いぞ、対空砲(=西野)ハズされたらどないしよ、ということに。
 これまではどうにか誤魔化せましたが、横浜FC相手に綻びを見せ、3位の長崎相手にはさすがに無理でした。監督は、やはり折を見て彼をボランチに戻すと思います。


・加地さん
 少しずつですが、やはりというか反応が遅くなってきてるなという印象。このままだと来年J1で戦うのはかなり厳しい気がしてきました。ジェソクを育てるのか、それとも、無職になったと思われる安田を説得するか。
 もし今オフでジェソクを切る場合、梶居さんは「ハイライン主体の守備でレギュラーを任せることのできる右SB獲得」という命題に真剣に向き合わなければならないかもしれません。

・西野

というわけで、外されまくってました。ただ、この試合が彼にとってもクラブにとっても貴重な経験になってくれると信じます。若い選手を使うということは、そういうことですし。

・藤春
 一人だけ長崎の選手もびっくりの運動量で獅子奮迅の活躍ぶり。日本代表候補藤春廣輝ですわ。
 特に素晴らしいのは、クロスしてゴール前に入って右足で生み出したゴールですね。これもあるよ、と見せられたのは今後大きな意味を持ってくると思いました。



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