November 2014

26.November.2014

2014 J1 第32節 浦和レッズ 0-2 ガンバ大阪

 出張先の風呂で発症したぎっくり腰(数年ぶり3度目)もほぼ完治ということで、行ってきました赤壁・埼スタ。
 写真は今回も弟から借りました。

20141121135027
20141122140356
2014112214075520141122154820


総論:必然の勝ち点3

 ナビスコカップの決勝から2週間あるにもかかわらずボランチ2人が(それまでの流れを考えると唐突としかいえない代表召集をうけ)突如として全く異質なサッカーのチームに放り込まれ19日の水曜日に戻ってくるという現実、パトリックと大森が軽い故障で万全ではなかったというアクシデント、絶対的存在である興梠を欠く浦和のワントップツーシャドーは広島のそれとは異なり流れの中でのパス精度や得点力に欠けるため、那須や槙野をがターゲットになるセットプレー以外さほど怖くはないという事実、そういった状況をすべて飲み込んだ上で慣れ親しんだ布陣を選択し、前述の要因に基づく感覚やコンディションのズレは感じさせながらも手堅い「いつものサッカー」を展開して0-0で試合を進め、最後は相手の疲労と失策に乗じテンポを上げてカウンターを当てるために投入された3人の控え選手の素晴らしい働きにより勝ち点3をものにした長谷川健太監督。
 一方、予定通りGKの西川を代表に送り出しつつ3週間をみっちり調整に充て、個々のコンディションをきちんと揃えた上で決戦に臨み、目論見通り最後尾にもボランチを備えたいつもの守備的な手堅いポゼッションサッカーを展開して要所でボールを支配し、多くのセットプレーを得たレッズでしたが、ベンチワークにおけるミシャ監督(名字を書くとどうしてもガッツポーズしてる写真でおなじみの別な方が浮かんでしまうためこう表記します)のお手つきに加え、せっかく得た多くのセットプレーをガンバの守備ユニットにより完全に押さえ込まれるという(彼らにとっては)誤算が重なった結果、ついには「0-0でいい試合」を最後まで押し通すことが出来なくなり、セットプレーからのカウンターで決勝点を被弾し一敗地に塗れたレッズ。
 確かに采配が勝敗を分けた部分もありますが、何よりも強調したいのは、諸々の事情が重なり「いざ決戦!」と目一杯に仕上げられた状態ではないにも拘わらず、各々が出来ることをできるだけこなすことで浦和に決定的なシュートを打たせることなく試合を進めることができたガンバの粘り強さです。チームとしての確固たる背骨が出来たんだなあ、と感慨に浸りながら観ておりました。
 そういう背骨があるからこそ、交替選手でいかようにも肉付けでき、相手の動きにも対応でき、難しい勝ち点を得られるのだと思いますし、実際、この大事な試合で勝ち点3を得られたのだと思います。

 なお、唯一真ん中を崩されて肝を冷やしたシーンは前半32分、岩下のボール処理ミスから李に抜け出され、カバーに行った丹羽をエリア内で上手く背中で処理されて一瞬フリーとなった柏木に出された場面でしたが、ラストパスが弱くかつ後ろに出たために柏木はトリッキーな後ろへのパスを選択せざるを得ず、事なきを得ました。
 無理矢理打とうと思えば打てたボールでしたが、柏木のことですから咄嗟の判断で「このボールを打っても東口は抜けない」と判断したのでしょう。現地で観た時は「ありがとう柏木」でしたが、映像で観ると彼は責められないなと思います。点睛の前の段階での精度を欠いていましたから。
 その他に危なかったシーンは遠藤の高速バックヘッドオウンゴール未遂と宇賀神のシュートでしたが、これはいずれも東口が防いでくれました。前者は彼の備えのたまもの、後者は丹羽の戻りでコースがきっちり限定された分、彼が今まで通りに仕事をしてくれたもの。そして、セットプレーはガンバの守備が完封。以上のことからも、ガンバはきちんと戦い、守れていたと言えると思います。
 こういうビッグゲームを制したという経験もさることながら、強い独特なチーム相手に「普段の」ゲーム運びができたこと自体、来季以降の戦いに向けて良い財産になるでしょう。
 
 残るリーグ戦はあと2試合。きっちり連勝して天命を待ちましょう。
 ポイントとなった相手監督のベンチワークとゴールについては、下記にて簡単に。 

ミシャ監督のベンチワーク
 興梠のベンチ入りは情にほだされてのことでしょうか。ただ、彼の状態を考えると負けてる場面での起用は絶対にやってはいけないことでしたし、何より宇賀神と交代というのがいただけませんでした(ガンバとしては助かりましたが)。一万歩譲って負けている場面で起用するなら、青木と替えて李忠成の周りに置いておくべきでした。
 ただ、焦点を当てたいのは彼の扱いではなく、最初の2つの早仕掛けでもなく、むしろそもそもの構成です。
 ・GK加藤、CB永田、MF関根、山田、マルシオ、関口、FW興梠
 余所様のことなどで事情は皆目わかりませんが、鈴木啓太(的な選手)の不在は0-0でも戦略的勝利であった浦和にとって自分の縄で自らを縛ることとなりました。弥縫策として永田を入れて那須を上げるということを想定していたかもしれませんが、5万人の浦和サポが勝利による優勝決定を渇望し選手を鼓舞する中、交替で入って「0-0基調」のメッセージを選手に伝え守備のスイッチを入れる役割をこなせる存在がベンチにいなかったのが、そもそものお手つきだったと感じます。
 それが結果として、関根投入による意識の前掛かりと守備の軽量化をマネージメントできずに、健太のワン、ツー、スリーに対してガードを開けることとなり、ガンバの勝利へとつながったのは、偶然ではないでしょう。試合後の健太監督の「浦和は17名だったんじゃないかなと思います」という言い回しには、「そういうグルーピングが出来ていなかったのではないか?」という視点が見え隠れしているのかもしれません。 

2点について簡単に 


  1点目について付け加えると、まず柏木のニア(那須ですかね)を狙ったボールをヤットが阿部にスピードのある「パス」。クリアではなく明らかな「パス」ですね、これ。それを阿部ちゃん(注:区別するためあえてこの表記にしました)がワントラップしてすぐさまカウンターに移行したリンスに短い縦パスを入れて自らもサポートに走る。このヤットの何気ないプレーから繋がっていった一連の仕掛けで、上がっていた浦和CB陣を綺麗さっぱり置き去りにしてしまったのが大きかったと思います。
 その後、浦和の阿部が逆サイドから中央へ爆走してきた米倉に引っ張られた状態でリンスにエリア内まで運ばれ、マッチアップが関根と遅れてきたマルシオであった時点で、浦和は万策尽きていました。そこに佐藤が上述のように素晴らしいランニングで絶好のスペースを陥れ、リンスからの丁寧なボールを美しい「ゴールへのパス」に仕立て上げて、先制。
 守備側としてはそこに至るまでにリンスを止められれば、というところでしょうが、流れに乗ったブラジル人のドリブルはそうそう飛び込めるものではないですし、応対したのがマルシオ、柏木、関根でしたから、これも仕方ないところかと思います。やはり、監督がこうなる前にマネージメントしておくべきでした。
 佐藤もリンスも本当に良い仕事をしてくれました。そして、ヤットさんおっかなすぎ……味方で良かった。 


muimatoba at 00:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

13.November.2014

2014 ヤマザキナビスコカップ決勝 ガンバ大阪 3-2 サンフレッチェ広島

final-02

 注:今回も写真は弟から借りました。

 カップ戦の決勝というのは得てして両チームともに慎重に入って、そのままじりじりとした展開が続いて、ちょっとしたアクションから生まれた最初の1点で大勢が決したりするもの。実際、7年前のナビスコカップ初制覇は攻撃的なチーム同士の戦いを1-0で制しての勝利でした。
 事前の報道通り明神をアンカーに置く守備的なダイヤモンド(現場で観る限りは涙型になっていましたが)を選択した健太の念頭には、3バック対策云々以前に自身も多数経験してきたそういう独特の雰囲気・ありがちな展開があったと思います。そういうわけで、早めにセットプレーや個の力で先制できれば言うことはないけれども、守りをさらに固めて0-0を維持しつつ、ある時点で(相手、特に佐藤寿人の疲労を待つか、明神のコンディションを見計らって)勝負を仕掛ける、そのためのカードを取っておくという意味でも、好調な大森をあえて外した守備的な布陣を選択したのだと思います。そして実際、勝負手となったのは後半開始からの大森投入でした。
 
final-04

広島のダイヤモンド砕きと、後半への伏線
 そんな守備的なガンバに相対する広島も、大方の予想通りのスタメン。ただ、森保監督は定石通りの守備重視ではなく、ダイヤモンドの砕き方を周到に仕込んだ上で、前半で――というよりも、近来の広島の試合から察するに佐藤寿人の体力が残っているうちに――ある程度、勝負を決めに来ました。
 柏の場合はレアンドロの閃きと献身にに誰かが即興演奏で絡む形でしたが、広島の場合はMFとFWがきっちりセットになってダイヤモンドを砕いていました。
  •  アンカー脇を基本軸にサイドと連携して相手CBを揺さぶり動かす
  •  適宜青山と柴崎に預けてテンポ良くサイドを切り替える
  •  4バックの隙間が空いて前線で浮いた人間が出来たら勝負になるパスを出しにかかる
  •  ボールを喪っても相手(ガンバ)の距離が離れているので、落ち着いてプレッシャーをかける
  •  遠藤は前に出てくれているので、ボランチで捕まえておく
  •  前は常に3CB vs ウサパトなので、きっちり捕らえておく
 このダイヤモンド砕きは完璧でした。高萩がいやらしいポジション取りでアンカーとCBを引きつけ、他方で石原は佐藤との距離感を綿密に計算しながらCBにプレッシャーをかけてゴールを狙う。後方に青山と柴崎というパスを捌けるボランチ二枚を据えることで、作り直しをすぐさま両翼の位置に繋げることも出来ていました。
 よって、ガンバとしては5対5で同数を保ち相手のWBを引きつけてからカウンターを狙い撃つ筈がそうならず、インサイドハーフ2枚が押し下げられる形となり、一度自陣で受けたら厳しい状況がしばらく続くという状況を甘んじて受けさせられていました。現地の私自身、4分に佐藤寿人のヘディングがポストを叩いたあたりから、「こりゃあかん」とそわそわしながら見守っていました。
 そしてPKで失点。
 ビデオでよく見ると取らない人は取らないたぐいのPKですが、ポストを叩いたヘディングも十分決定機だったので、合わせ技一本としておきましょう。
 ちなみに周囲のサポが「妖怪ウォッチダンス」に怒号をあげる中、「なんで今時マイケル・ジャクソンなんだ……」とひとり見当違いも甚だしい困惑に苛まれていたのは内緒。
 
 その後もリードしたことで重心を後ろに移しつつ同じような仕掛けを続ける広島を向こうにまわして似たような展開が続いたので、30分くらいでしょうか、4-3を諦めいつもの4-4に。これで交通整理が開始され反転攻勢の気運が徐々に高まりつつあったのですが、間の悪いことに35分に2失点目。
 塩谷の上がりから得たスローインを青山がテンポ良く左サイド(米倉のサイド)に展開し、山岸が内側に切れ込んで45度の位置からファーを狙って低いクロス。岩下がこれをクリアし損ねてペナルティスポット付近に転がったボールを石原がシュート。ボールは必死に身体を投げ出した岩下に当たってポストを叩くも、ニアにいた佐藤寿人が押し込むという形でした。
 ピンボールのように転がってきたボールなので、普通のFWならトラップが大きくなるか、さもなくばダイレクトシュートを選択して失敗という場面なのですが、足下にピタリとトラップしてみせた佐藤寿人を称えるべきでしょう。また、塩谷の上がりという、攻撃のアクセント兼詰まったときの逃げ場が絡んでいたこともポイントだと思います。

 これで0-2となり、私はというと「まいったなこりゃ」とため息をついていました。ところが3分後、ゆっくりとしたビルドアップと作り直しから、唐突に強力な追撃弾が放たれます。まるで、狙い澄ましたロングフックのように。
 右目でキープして岩下に戻されたボールを左のジェソクに叩いた際、真ん中にいた遠藤が寄ってきてボールを一度引き受けるとすぐジェソクに戻す。そして彼が後ろ向きにドリブルすると相手右WBの柏がそれに食いついていってためスペースが空き、そこに遠藤がするすると入り込んでいたんですね。塩谷はそれに気づいていましたが、阿部が目ざとくニアを衝きだしていたので、CBという立場上彼はそちらのケアを優先。そして、ジェソクから戻されたボールを引き受けた岩下が間髪入れずに遠藤にロングフィード。この時点で勝負ありました。
 あとはマエストロが慌てて追いかけてきた柏を中への切れ込みで外すと、ニアの阿部、コンちゃんを囮にする形で真ん中にポジションを確保したパトリックの頭にどんぴしゃのボールを供給し、パトリックが持ち前の膂力でファーにねじ込み1-2。
 広島の守備陣からすれば、最悪でも人についていれば何とかなるということだったのでしょうが、さすがの水本もマッチアップの相手が悪すぎました。そして、前半の残り時間と得点差を考えると縦に急ぎがちな状況下でそうさせないように仕向け、自らが動いてボールを引き出すことでリズムを変え、2本のロングフィードによる得点を演出した遠藤の慧眼には恐れ入りました。

変えて微調整もできたガンバ、変えられなかったサンフレッチェ、その差が勝敗を分ける
 後半、監督は頭から明神に替えて大森を入れ、遠藤と今野がボランチに入るいつもの形を選択。慣れ親しんだ陣形に戻しつつも、FWのふたりも含めた全員がいつもより切り替えを速くし、FWふたりによるルーカスを彷彿とさせる前からの追い込み(後ろが合わせていく形となってしまうのはご愛敬)と大森の走力と長短のランニングセンスを活かした5バック気味の応対をスパイスとして仕込み「やり方を変えた」ガンバに対し、広島は「そのまま」。
 これにより、5バック気味で引く相手をそのまま押し込んでしまうことで両WBに過重労働を強いつつ前3人を陸の孤島にしてしまい、相手のボランチとシャドー双方に遠藤を追いかけさせる形が生まれ、試合は一方的なガンバペースとなり、同点、逆転、クロージングという流れになったのではないかと思います。
 
 同点ゴールは54分。
 左サイドからのスローインのボールをフリーで受けた宇佐美がゆっくりとしかし確実にボールをキープして塩谷と青山を引き受けると、中央ではニアで柴崎がパトリック、ファーで水本が阿部を看ているというミスマッチが発生。そんな状況下で阿部とパトリックが動き出した瞬間に宇佐美がクロスを入れると、阿部がニアに、パトがファーにと交差しながら走り込んだため、水本はそのままついていき、柴崎がボールに釣られてパトがフリーに。すると、ファーのスペースを狙っていたボールは守備陣の頭上を越えていき、それをパトがフライングショルダーアタックで押し込んでドッピエッタ達成。押し込まれていたためか、スローインに対して厳しく寄せられなかったのが広島にとっては命取りになりました。
final-12
 
 その後も前から行きながら引いたときは確実に守備をし、いざボールを保持すれば波状攻撃を仕掛けて攻め続けたガンバに対し、寿人に疲れの見える広島サイドは変わらず「そのまま」でした。この、ガンバと対照的な「現場での調整の利かなさ」も、逆転劇の遠因でしょう。
 そして決勝点は71分のこと。
 GK東口への反則で得たFKを、東口、ジェソク、大森、ジェソク、遠藤、宇佐美と左サイドでゆっくりつないで敵陣に入り、宇佐美が当たられながらもキープしてライン際の大森へ。大森はフリーの遠藤に戻すとゴール前にするすると侵入を開始し、遠藤は右前方の阿部にパスしてバイタルへ。阿部が遠藤に戻すと彼自身は潰されますが、ボールはエリア内で待つパトへと渡り、彼がふたりを引きつけてポストの役割を果たすと、ボールは走り込む阿部のもとに転がりシュート。林が弾くも、パトに渡った時点でエリア内に入り込み、なおかつあいて守備の背中をとっていた大森がいち早く反応しヘディングで詰めて逆転。ガンバサポ総立ち、私も立ち上がって両手でガッツポーズ。3-2!
final-15
 とにもかくにも大森の動きが秀逸でした。的確なパス選択でビルドアップに参画後、一見すると遠藤へのパス後は関わっていないようで、その実相手守備の間隙を縫うように動き、いつの間にか相手が誰も見ていないスペースへと入り込み、こぼれ球に真っ先に反応する。相手がイヤなこと、イヤな場所を見つけて実行していく。本当に頼もしい選手になってくれました。10番の後継者はここにいる。
 その後はチャンスをつくりつつもきっちりゲームを閉じて勝利。監督としてはタイトルに縁遠かった健太を男にし、レコンキスタの一里塚とすることができました。

歓喜
final-08
 
final-24

final-30

final-31


陰の立て役者宇佐美
 いやはや、後半は本当に見事なサッカーを見せてくれたと思います。MVPに選ばれたパトリックはもちろんのこと、決勝ゴールと強烈守備の大森、3ゴールに囮として絡んだ阿部、ゲームを仕切った遠藤、運動量勝負に勝った両SBなどなど、皆が皆、素晴らしい仕事をしてくれました。
 そんな中、個人的に見逃せないのが宇佐美の働きです。
 今年の広島との戦いを考えるに当たり、前任者と異なりGKの林はビルドアップにほとんど関わらないことから、押し込んだ際には塩谷を抑えることが肝要でした。事実、宇佐美が切り替えをしっかりして塩谷にプレッシャーをかけることで、この若き代表CBが担っている最後方の起点としての役割と、彼が得手としている膠着を打破し紛れを生む機を見るに敏な攻撃参加、その双方を潰すことに成功。このことが一気呵成の逆転を呼び込む重要な要素となったように思います。
 同点ゴールのアシストも、パットトリック失敗で潰えた幻のアシストも素晴らしかったのですが、何よりもこの働きが大きかったと感じます。青山ではなく塩谷を主な標的にしたのは偶然か必然か、それはわかりかねますが、見事なプレーでした。
 附言すると、むしろ青山は放置気味でしたが、前半と異なり4人のDFがきっちりとした距離感でボールに応対していたので、彼を必要以上に追いかける必要がなかったということかもしれません。

広島に関する雑感、そしてこの勝利の意味
 一方で、現地でもちょっと疑問だったのは、広島が上手くいった30分から、「そのまま」であったことです。
 最初からあまりに上手くいったばかりに、ベンチも現場もかえって変えられなかったのでしょうが、そうですね、個人的には60分頃にパトリック対策と攻撃のてこ入れとしての「山岸→ファン・ソッコ、塩谷右SB気味」がちょっと思い浮かんだので、監督がそういうトライをしてでも、選手たちを動かしてあげるべきだったのかな、映像を見ると、つとにそう感じます。
 ただ、広島は若い選手も多く、また、ガンバ同様今季前半悩んで、苦しんで、立て直して上がってきたチームです。だから、彼らにとってもこの決勝は忘れることの出来ない、チームを強くするためのひとつの経験になる。そう思います。 お互い強くなって、また相まみえましょう!

 最後に、この勝利の意味を改めて噛み締めたいと思います。ここまで、長い文章におつきあいいただいて、ありがとうございました。 



  とりあえず、今年はあと5回勝つんだ。



muimatoba at 00:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba 

3.November.2014

2014 J1第31節 ガンバ大阪 1-1 ベガルタ仙台

結局90分後手を踏み続けていた
 選手たちのコメント、とりわけ岩下のコメントにある通り、優勝がちらついてきたからなのか、ミッドウィークに試合がなかったにもかかわらず個々の出足が信じられないくらいにガクッと落ち(注:ジェソクは除きます)、前線では動きの良くない宇佐美が霊魂と化し、攻守に箍が外れたにチームになってしまっていました。
 平均1得点を下回る仙台の得点力ゆえに大事には至りませんでしたが、前節までの相手なら前半であらかた勝負を決められてしまっていたかもしれません。どうしてこんな「ふわふわ」したチームに豹変してしまったのだろうと、気が気ではありませんでした。

 さて、こうなると監督の腕の見せどころなのですが、監督の対応はまことに中途半端なものでした。
 細かな故障を抱えているのか、筋肉のバランスがおかしくなっているのか、運動量の少なさはもとより動きがなんだかロボコップのようにぎくしゃくしていた宇佐美を前半――個人的には前半40分くらい――で(故障の予防という意味も含めて)替えてあげて、プレー時間が不当に少ないながらも好調を維持しているリンスを入れることで、守備の強度とカウンターの威力の確保からチームを立て直していくかなと思いながら見ておりましたが、それはなし。
 後半も宇佐美を引っ張り、最終的には56分に二度目の枠当て後、明らかに「気持ちが切れていた」状態で77分まピッチに立たせた采配は、彼に期待しているからというのもあるのでしょう。しかしながらこの采配は、後半開始直後、遠藤のフリーランから上本のボーンヘッドを呼び込み大森がもぎ取った1点を虎の子として問題点に目をつぶり、かえって勝負にいけなかったな、という印象です。
 そして、交替相手がリンスではなく倉田であったことからも、それは明らかでしょう。たとえ誰かにFWの役割を課すにせよ、実質的には「前にMFが3人」という状況を生み出すのは、繰り返しますが中途半端で、選手へのメッセージ性に欠けるうやむやな采配でした。
 あの時間まで宇佐美を引っ張ったのなら、佐藤とリンスで前線二枚替えか、明神なり金正也を入れて綺麗さっぱり引き倒した方が「はっきりとしていて良かった」と、そんな思いが強いです。見返してみると、特に。
 
 その後、交代で入った倉田が機能していないのを見るやハモン・ロペスを投入して綻びを押し広げ、野沢の決定機こそ外れたものの、ロスタイムの2度目の決定機を柳沢でしっかりとものにした渡辺監督が、この試合については一枚も二枚も上手でした。
 結果として、ガンバは先制こそしながらもピッチの上では終始後手を踏み続けた形となり、ホームで勝ち点2を失うこととなりました。

今後について
 今日、浦和が勝ったことで勝ち点差は「5」となり、リーグタイトルは浦和に王手がかかりました。ただ、今後の鍵を握るのは8日のナビスコカップ決勝なのではないかと感じています。
 健太のチームはなんというか、「臆病」が蔓延してなのか、takuさんの仰るように「マネジメントは巧みな一方でジョーカー使いとか起爆剤導入が下手」なためか、2008年のナビスコカップ決勝(大分にタイトルを奪われる)しかり、2009年のリーグ戦(首位に立ってから怒濤の5連敗)しかり、2010年のリーグ戦(首位で折り返したあと大失速で退任)しかり、どういうわけかタイトルが見えてくるとガタッといくのが清水時代の通例なので、ナビ杯決勝は色々な意味で大一番になるでしょう。 
 8日の鍵は、宇佐美の復調具合の見極め、3バック対策のアップグレード、サポーターの後押し。3番目は保証されているので、前の2つをどれだけ詰められるかが重要になると思います。2番目については、いっそ気持ちよく4-4-2をぶつけるというのも、ありでしょう。
 そして首尾良く胸の星を増やし、
監督が「タイトルを取れない男」という有難くない異名を返上できれば、残りの二冠に向けて豪快なリスタートをきることができるはず。だからこそ、8日は必勝です。

 いざ埼スタ。


muimatoba at 22:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)Gamba